学術集会

第40回日本胆道学会学術集会

会期 平成16年9月24日(金曜日)、25日(土曜日)
会長 田中 直見(筑波大学臨床医学系消化器内科)
副会長 角田  司(川崎医科大学消化器外科)
プログラム委員 跡見  裕、今泉 俊秀、神澤 輝実、唐沢 英偉、須田 耕一、田妻  進、角田  司、平田 公一、藤田 直孝、宮川 秀一(敬称略、五十音順)
会場 つくば国際会議場(つくば市竹園2-20-3)

主な内容

会長講演
「肝内結石症の疫学、成因と今後の治療」
 田中 直見(筑波大学臨床医学系消化器内科)

招待講演
「胆嚢癌モデルの開発とその応用」
 木口  馨(Texas大学MDアンダーソン癌センター)

特別企画1
日本胆道学会40年の歩みと今後の展望
 前理事長 有山  襄
 現理事長 二村 雄次
 司会 中山 和道

特別企画2
胆道炎のガイドラインをめぐって
 司会 高田 忠敬(帝京大学外科)
    平田 公一(札幌医科大学第一外科)
胆嚢炎ならびに胆管炎は、軽症のものから生命を脅かすような重症のもの、また、成人のみならず小児の胆道炎、急性や慢性胆道炎、手術後胆道炎、無石胆道炎など幅広くあり、臨床の現場でしばしば遭遇する病気であります。新しい診断法や治療法も登場してきていますが、それらについてのエビデンスについては明らかではありません。しかし、今回の企画では、ガイドラインを作成するにあたって、臨床の現場からの確実に積み重ねられた情報、さらに新しい試みなどについての報告などについての聞き取りをも狙っている。
実例をあげると、治療法として抗生物質の働きと効果、経皮的穿刺吸引やPTGBDの意義、手術では緊急、早期、待期手術について、また、開腹か腹腔鏡下手術か、胆管結石ではいかなる治療を選択するか(内視鏡か、経皮的か、開腹手術か)、さらに、肝内胆管炎、区域性胆管炎の概念や治療などについても述べられることを期待している。
できれば、重症胆道炎の診断基準や重症度判定、さらに、治療法についての最近の傾向を知れればありがたい。したがって、今回の特別企画では、まず、エビデンスを基にしたガイドラインつくりとはいかなるものかを始め、ガイドラインのkey pointsについて述べてもらい討論がなされることを期待しています。

シンポジウム
胆道癌診療の現状と今後の展望
 司会 角田  司(川崎医科大学消化器外科)
    田妻  進(広島大学医学部歯学部付属病院医系総合診療科)
わが国における胆道癌の診断技術と治療手技は著しく進歩しているものの、その診療内容や治療成績には必ずしも満足な結果が得られていないのが現状である。それは各施設における個々のユニークかつ優れたデバイスを共有する機会に恵まれないことに起因しているとも考えられる。そこで、本シンポジウムでは、第一に、胆道癌早期診断への各施設における熱意ある試みとその成績をご紹介いただいて、高度な診療をより幅広く普及するための創意工夫に関する提言を期待したい。第二に、胆道癌治療に関して各施設の特色ある試み、特に集学的治療への取り組みをご紹介いただいて、その成績を相互評価していただきながら現状を把握するとともに治療指針を見直したい。さらに、第三に今後への展望として、遺伝子治療・分子標的治療へ向けた基礎的研究を推進する施設から現況を示していただくとともに、臨床応用への戦略と実用性についてご提示願いたい。これらをもとに胆道癌診療の現状を把握して一定の指針を示すとともに、今後の臨床研究の方向性を示すことができれば幸いである。当該分野における第一線の臨床家と基礎研究者に奮ってご応募いただき、活気あるディベートが実現することを期待したい。

パネルディスカッション
総胆管結石治療の標準化に向けて
 司会 藤田 直孝(仙台市医療センター消化器内科)
    真栄城兼清(福岡大学第一外科)
総胆管結石に対する治療は過去30年間に開腹手術から侵襲の少ない内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)へ移行してきたが、内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPPD)や腹腔鏡下総胆管切石術、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)、亜硝酸剤の投与など新たな治療手技の登場により、治療法の選択に議論が高まっている。各治療法には長所短所がみられることから、それぞれの特徴を生かした効率的な治療の標準化が求められている。しかし現状における治療の選択基準は術者の経験や技量に委ねられている傾向が否めない。治療の標準化には科学的根拠に基づく客観的な評価が不可欠であり、安全性および長期予後からみた確実性、医療コストを含めた効率性など多方面から検討する必要がある。本パネルでは偶発症の発生率、結石の再発率、治療期間など具体的な治療成績からみた各施設の実証に基づいた治療方針を示していただきたい。さらに有石胆嚢例における胆嚢の取り扱い、経乳頭的処置に伴う乳頭括約筋への影響、長期経過後の問題点等についても論じて議論し、総胆管結石治療の標準化へ向けてコンセンサスを形成できればと考えている。

ワークショップ1
肝内結石症の疫学、成因および治療に関するupdate
 司会 跡見  裕(杏林大学第一外科)
    税所 宏光(千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学)
肝内結石症の診断や治療成績は向上しつつあるとされるが、肝内コレステロール結石の成因や、主な合併症である胆管癌の発生要因については依然として不明の点が少なくない。また、本疾患の診断において近年著しく進歩した画像診断は大きな役割を果たしているが、各々の診断的位置づけが曖昧なままに検査が漠然と行なわれている側面も指摘されている。そこで今回のワークショップでは、低侵襲的で費用効果の良い診断法の検討や低侵襲的治療法を含めた種々の治療法の短期・長期成績等について発表していただき、肝内結石症の新しい診断基準・治療指針の作成の一助となるこことしたい。また、肝内結石症および肝内胆管癌の発生機序を解明するため、肝内結石症の動物実験モデルや増殖性胆管炎や胆管癌に関連した分子生物学的研究に関する基礎的な検討の発表も歓迎する。

ワークショップ2
膵胆管合流異常のcontroversy
 司会 神澤 輝実(都立駒込病院内科)
    宮川 秀一(藤田保健衛生大学消化器第二外科)
膵・胆管合流異常では各種画像診断法や分子生物学的手法などの進歩により、本症の病態、拾い上げ診断、発癌のメカニズム、手術適応とその術式などに関して多くの知見が得られてきた。しかしながら、合流異常の発生論、先天性胆管拡張症の定義、胆管拡張を伴わない例の治療方針などcontroversyな問題点も少なくない。また、最新の診断機器の画像解像度の向上により、膵胆管合流部と十二指腸壁との関係や膵管胆管相互の逆流現象の把握などが可能になり、新たな展開も期待される。本ワークショップでは、これらの諸点についての最新のご報告を頂き、本疾患研究の将来展望をさぐるものにしたい。

教育セミナー
「胆道疾患の診断、治療―診療科を超えた“胆道医”育成をめざして」
第39回日本胆道学会学術集会で導入された教育セミナーは、大変好評だったので今回もテーマをかえて行うことにした。今回は診断と内視鏡治療と腹腔鏡下手術に焦点をしぼり、第一線で活躍する講師陣により教育セミナーを行う。学会期間中、専用の一会場を設けるので、全課程に参加することも、いずれかの領域のみに参加することも可能である。質疑応答の時間では、参加者が日常臨床で疑問に思っていることを自由に討論していただきたい。基礎的内容のみでなく、最新の話題についても触れていただく予定である。内科医、外科医、放射線科医、病理医が各々の領域を越え、「胆道」についての総合的な理解を深めることによって、各自の領域にフィードバックし、新しい着想と発展が得られることを期待している。また、若手医師が「胆道」に対する基礎知識を得、興味を持つことによって、次代を担う「胆道医」が育成されること、さらに一般臨床医が「胆道」という領域に対する理解を深め、質の高いプライマリケアが実践されることも企図している。

1. 胆道系の画像診断の基礎と応用
 司会 唐澤 英偉(国際医療福祉大学熱海病院)

  1. US、EUS
    渡辺 五朗(虎ノ門病院外科)
  2. CT
    古川 敬芳(静岡県がんセンター画像診断部)
  3. MRCP、MRI
    崔  仁煥(順天堂大学医学部消化器内科)

2. 胆道系疾患の内視鏡治療(video、実技を中心に)
 司会 田中 雅夫(九大第一外科)
    安田健次朗(京都第二赤十字病院消化器科)

  1. EST
    猪俣 正秋(岩手医大第一内科)
  2. EPBD
    安田 一朗(岐阜大学第一内科)
  3. stenting(plastic)
    木村 克巳(仙台市医療センター消化器内科)
  4. stenting(metallic)
    伊佐山浩通(東京大学消化器内科)
  5. PTCS下治療
    前谷  容(東邦大学大橋病院)
  6. 内視鏡的乳頭切除術
    伊藤 彰浩(名古屋大学病態修復内科学)

3. 胆石症治療における腹腔鏡下手術のコツとピットホール
 司会 木村 泰三(富士宮市立病院外科)

  1. 適応と手術のこつ
    来見 良誠(滋賀医科大学外科)
  2. 手術のコツと開腹移行
    山下 裕一(福岡大学医学部第二外科)
  3. ピットホールと対応
    向谷 充宏(北海道社会事業協会函館病院)

一般演題(公募)

ランチョンセミナー

サテライトシンポジウム

演題申し込みについて

  1. 応募方法
    第40回学術集会ホームページ(http://square.umin.ac.jp/jba40/)を用いたオンライン登録による応募のみとなります。抄録用紙による応募は受け付けません。詳細はホームページをご参照下さい。
  2. 応募期限
    2004年5月11日(火曜日)正午から2004年6月10日(木曜日)正午

問い合わせ先

〒305-8575 つくば市天王台1-1-1
筑波大学臨床医学系 消化器内科
第40回日本胆道学会事務局
担当:松崎 靖司、倉持 恵子
TEL&FAX:029-853-3109
E-mail:natanaka@md.tsukuba.ac.jp